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2006年12月26日 (火)

青い海をもとめて 東アジア海洋文明紀行

近代以降、日本の歴史は太平洋を巡る歴史であったと言える。一方で日本海側へ目を向けると、水俣、沖縄、済州島、新潟……いわば国家権力の犠牲となった多くの人々。その歴史と思いが連ねられる。

<メモ>
・潜水産業は世界に多しといえど、女性が潜るのは日本と韓国のみ。その海女の伝統も急速に廃れつつある。
・ロシアが太平洋国家になるには日本列島が邪魔。対馬海峡を制圧するため、一時的に対馬国を占拠するも、幕府の要請を請けた英国海軍に駆逐された。結局、昔も今もアングル・サクソンの力に頼るしかない?
・韓国はグローバル化に参画しながら、太平洋に背を向けつつある。すでに中韓貿易は米韓貿易を上回り、中国圏に組み込まれた。政治的には将来の日米対中国の対立における仲介役を意識しているのか?
・経済の爆発的発展を期に中国海軍は沿岸防衛から近海防衛に乗り出した。そこでは黄海のみならず、東シナ海、南シナ海まで自国領海と位置づけられており、日中間の紛争は容易に解決しない。
・神道は人と自然の共生を体現し、社会の精神原理とする。そこに日本が世界とアジアにつながる普遍性と宗教性への契機がある。
神道の回帰。すなわち国家神道からの真の脱却こそが、アジアとの共生につながる。
・すでに北朝鮮は中国の経済植民地。ウォンではなく元が要求される。かつてのモスクワではルーブルではなく、ドルがものを言った。それと同じだ。
・古代から連綿と続く東アジア秩序。そこでは儒教の影響により、海は忌み嫌われてきた。よってヨーロッパ文明を揺籃した地中海のように共通の海洋ビジョンは生まれなかった。

東シナ海、日本海、オホーツク海と南シナ海。いわば東アジアの内海に海洋文明を築くには、日本と中国が利害を共有するのがベストだと思う。でも、ますますギクシャクする日中関係からは当面の連携は望めそうもない、彼の国を共産党が支配する間は変わらないのだろうか。

青い海をもとめて 東アジア海洋文明紀行
著者:船橋洋一、朝日新聞社・2005年11月発行
2006年12月26日読了

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