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2011年11月17日 (木)

大正ロマン・昭和モダン展 竹久夢二、高畠華宵とその時代 姫路市書写の里・美術工芸館

大正から昭和初期にかけての時代、特にその文化に興味が沸いたので出向いてきた。(2011年11月16日)

姫路・書写山の麓にある美術工芸館。ここを訪れるのは初めてだ。建物の外観は庭園と相まって、竹藪に囲まれた日本家屋を想わせる。
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会場は大きく三つだが第1会場へのアクセスは階段のみ。当日は車いすの観客が多かったようで、階段昇りを手伝う警備員はご苦労さんでした。
……バカでかい太陽光パネルの予算で、リフトを設置すれば良かったのに。(せめてスロープ)

■竹久夢二
まずは夢二。肉筆画やスケッチも良いのだが、やはり雑誌の表紙画と挿絵、ポスター等の印刷物こそ素晴らしい。ひとの愛憎、郷愁を描く抒情画の第一人者として絶大な人気を得たのも肯ける。
・版画「港屋絵草紙店」が良い。バーバリーコート着用の夢二(本人)、タマキ(妻)、彦乃(19歳の愛人)を描くこの絵、後日の波乱を予感させる雰囲気……ではないな。
・雑誌"婦人グラフ"の表紙画はよく見る。挿絵は本文と相まって、これも良い雰囲気だ。「星合」が気に入った。
大正13年創刊の"婦人グラフ"は15年まで夢二人気にあやかり、昭和3年に廃刊、とある。看板作家を失ったらそうなるな。
・「少女十二ヶ月双六」(昭和3年) 12月の花の日會の装画が好みだ。
・SenoW セノウ楽譜の表紙を250種も描いたのか。版画「サラオーりょう歌」「ボガボガ・ベルラ」が良い。
・若き日の写真。すごくダンディじゃないか! 県立神戸第一中学校に入学したとは知らなかった。オリエンタルホテル(神戸の外国人専用ホテル)、北野異人館街、メリケン波止場の夜霧と汽笛、すずらん街灯といった風物が彼の作品に影響を及ぼしたのなら、何か嬉しい気分だ。
・恋愛、結婚、別離を繰り返し、49歳で孤独死か。寂しい最後だ。

■高畠華宵
大正から昭和にかけて夢二と人気を二分した。自らの理想とする男女を作品に具現化したが、理想の女性には巡り会えなかったようで、78年の生涯を独身で終えたそうな。
・「娘二十まで」 雑誌"婦女会"の挿絵だが、8枚でストーリーがわかるような秀品だ。その中のメガネ青年にピン、ときた。現在でも通用しそうな男性のファッションは見本になる。
・「七転八起開運出世双六」 雑誌"講談倶楽部"の附録だ。振り出しは店員、学生、女性事務員から、上がりは華族と富豪と実にわかりやすい。

■蕗谷虹児
・昭和9年の雑誌"令女界"の表紙画も良いが、"少女倶楽部"の挿絵に魅せられた。薄く紅づく自然な頬と傘を並べてのポーズが、実に可憐だ。
・大正12年の関東大震災。その災厄と復興への歩みを描いた絵はがき集には瞠目させられた。「夜に迷ひし鳥の如(バラック屋への帰途)」に遺族の癒されない悲しみと不安感がありありと描かれている。

■多数の魅力的な作品からお気に入りをピックアップ
・川西英「サロメ」 黒布に金文字で"SALOME"、ビアズリーをオマージュした人物像も○。
・川西英「短冊 四図」 第一次世界大戦前に深く根付いた"国際化"が感じられる。当時は日米戦争に突入するとは信じられなかったに違いない。
・山村耕花「踊り」 日本国内とは思えない1924年の舞踏場に、ドレス女性の華やかさが踊る。
・瀧秋方「近代麗人画譜・港町の日本娘」 異国の港町で笑みを浮かべる日本女性。碧い着物、断髪にパーマ。外国慣れした表情。洋行モダンガールだな。
・小早川清「近代時世ノ粧内六 口紅」 モダンガールを描いたシリーズ。見ようによっては"ケバイ"が、最先端を行く女性たちだ。この絵は入念に化粧する女性が題材。高級懐鏡に映る自らの唇に紅い紅を塗る。短い髪。カールさせたもみあげ。モダニズムな和装美を纏い、華やぐ色香をかもし出す。

http://www.city.himeji.lg.jp/kougei/
姫路市書写の里・美術工芸館
大正ロマン・昭和モダン展 竹久夢二、高畠華宵とその時代
2011年11月20日まで開催

蕗谷虹児「キューピッドを飼ふ人」の一筆箋、高畠華宵「薔薇の夢」等のポストカード、展覧会図録を購入した。

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