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2013年5月21日 (火)

『ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り』鑑賞記(森アーツセンターギャラリー)

従来のミュシャ作品展と趣向を変え、今回は「ミュシャその人の思考」に主眼を置いた展覧会らしく、数年先まで関西で開催されないこともあり、神戸から東京まで出向いてきた。(2013年5月28日)

うん、六本木ヒルズ・森タワーは壮観だ。
チケット売り場、52階へのエレベータ前、展覧会入口の3箇所で待つこと実に60分。開場後30分でこの混雑か。

■パリでの衝撃デビュー
下積み絵師の時代から一転、サラ・ベルナールのポスタ-を手がけての鮮烈な跳躍。いま見ても華やかな装飾と人物像のデフォルメ術は新鮮だし、広告デザインの先駆者といわれる所以か。

やはり有名どころは華がある。以前は『GISMONDA ジスモンダ』(1894年)が好みだったが、この日は『LA DAME AUX CAMELIAS 椿姫』(1896年)に魅せられた。額装ポスターを土産に買ってしまったぞ。
鑑賞のたびに発見する悦び!
もちろん『SALON DES CENT, Juin 1897』も好きだ。

■パリでの華やかな活躍の時代
舞台広告、商品パッケージとポスターのデザインを次々と手がける一方で、出身地チェコスロバキアへの想いは水面下で募る。
1900年パリ万博の広告『オーストリア館』は良い構造だが、シンボルの女性の表情は暗く、喜びは見られない。あからさまなオーストリア=ハンガリー帝国批判。よくこんなの政府が許したな。

■『百合の聖母』(1905年)
チェコ民族衣装をまとう少女が佇む。半ばあきらめの表情か、そのすまし顔を見下ろすマリアの存在には気付かない。ミュシャの想い。その決意の萌芽。

以降、成功を捨てて渡米し、チェコ独立を目指して数々の絵画作品を手がけるミュシャ。超大作『スラブ叙事詩』の展示こそなかったが、スラブ色・チェコ色満載の作品が多く展示されていた。
『モラヴィア教師合唱団』(1911年)が良い。構図といい、女性の表情とポーズといい、赤の使い方といい、実に気に入った。ミュシャ展ショップで本物のリソグラフが販売されていた。お値段は四百万円。……また来ます(笑)。

実に良かった。
展覧会はこれから新潟、松山、仙台、札幌を巡回するらしいので、機会があればまた行ってみたい。
関西にも来て欲しいなぁ。

ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り
2013年5月19日まで開催
森アーツセンターギャラリー
http://www.ntv.co.jp/mucha/

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