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2015年2月 8日 (日)

プラチナデータ 東野圭吾 [読書記]

機械と人間の違いは何だろう。主人公、神楽の考えた結論は「本質的に何も変わらない」である。人の心や運命でさえ、遺伝子によって決定される。若き生命工学者は警察庁特殊解析研究所において、それまでの犯罪捜査を一変させる手法を開発した。採取したDNAのプロファイリングと膨大な登録データの検索システムによって、検挙率は飛躍的に向上した。さらには全国民を対象とした「DNA登録法」が成立し、犯罪そのものの撲滅まで期待された。

システムは完璧だった。連続殺人犯NF13-Not Found 13号が現われるまでは。
そしてNF13が開発者本人であると結論づけられたその日より、神楽の逃亡劇が始まった。

・国が本人に無断で個人データを利用するなんてことは、いくらでもある。
・支配されるぐらいなら、支配する側にまわれ。
・「連中に都合のいいルールで試合をするほど、こっちはお人好しじゃない」 いつもこうありたいな。

浅間警部補の「紙の資料を並べ、それら全体を俯瞰する」(p244)方法には、まったく同意する。


人間は平等ではない。システムよりも何よりも、『プラチナデータ』の意味するところの恐ろしさよ。この「仕組み」だけは古来より変わらぬ人間社会の掟であり、われわれ庶民が最も注意を向けなければならない「知恵」でもある。
そして、リュウとスズランの幸を願わずにはいられない。


プラチナデータ
著者:東野圭吾、幻冬舎・2010年6月発行
2015年2月7日読了

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